何枚入れ替えればテンパイするか
麻雀における向聴数(シャンテン数)とは「手牌から何枚入れ替えればテンパイするか」という数で、主に自分のアガリまでの距離を示すものとして使われています。
期待できる打点や受け入れの枚数と合わせて手牌の価値を評価できるため、押し引きや、配牌からどの程度アガリを目指すかという「判断」の場面でよく聞く単語です。
以下の記事には下記のような単語が含まれています。
- 向聴(シャンテン)… 本記事で解説
- 対子(トイツ)… 「3 3」「6 6」「東 東」など(あと一枚で刻子になる)
- 塔子(ターツ)… 「3 4」「6 8」「8 9」など(あと一枚で順子になる)
手牌の向聴数(シャンテン数)の数え方
実際に牌を並べて手牌のシャンテン数の数え方を確認します。
七対子の最大シャンテン数は6【6枚入れ替えればテンパイ】
七対子のシャンテン数の数え方(計算方法)
- 最大6から対子の数だけ-1
どんなにバラバラの手牌でも、7枚引けば七対子がアガれます。(画像)
最後の1牌はツモかロン、テンパイまでに必要な枚数は最大6枚ですので、最大のシャンテン数は6となります。
シャンテン数は6から対子の数だけ減っていきます。
シャンテン数0がテンパイです。
面子手の最大シャンテン数は8【8枚入れ替えればテンパイ】
面子手のシャンテン数の数え方(計算方法)
- 最大8から対子・塔子の数だけ-1、面子の数だけ-2
どんなにバラバラの手牌でも、9枚引けば四暗刻がアガれます。(画像)
最後の1牌はツモかロン、テンパイまでに必要な枚数は最大8枚ですので、最大のシャンテン数は8となります。
シャンテン数は8から対子・塔子の数だけ1減り、面子の数だけ2減ります。
ただし四面子一雀頭の形にする制限がありますので、
- 対子・塔子・面子は合計5つまでカウントする
- 塔子・面子が合計5つでも対子が無い場合はシャンテン数を1増やす
ことで調整しましょう。
6つ目の対子・塔子は他5つで有効牌を引いた際に捨て牌になる牌ですので、それ自身は「入れ替えが必要な牌」です。シャンテン数は減らしません。
また同様に、対子がない場合は塔子のうち1牌、もしくは面子のうち1牌が捨て牌になるので、その1牌分シャンテン数を増やします。
雀頭が無いことは打ちながら気づきやすいので、機械的に「最大8から対子・塔子は-1、面子は-2」と数えてしまって、最後に「5つあるけど対子が無いから+1」とするのが楽かと思います。
向聴数(シャンテン数)の使いどころ
技術や知識として特にシャンテン数が登場する場面を紹介します。詳細な説明はここではいたしませんが今後のご参考にしてください。
対リーチの押し引き
相手がリーチをした際に、こちらが押し返すかどうか(オリるかどうか)の基準の一つになります。一例ですがこちらが、
- テンパイ … 押し返す
- 一向聴 … 打点と受け入れと順目次第
- 二向聴~ … オリる
というように、シャンテン数がアガリまでの距離であり、自分のアガリ率に非常に関係が深いことから押し引きの基準として使われています。
シャンテン戻し
まっすぐアガリを目指すか?打点や受け入れを求めるか?という損得勘定の話題として「向聴戻し(シャンテンもどし)」が挙げられます。
アガリを目指す上では、シャンテン数を減らすように手を進めるのが基本です。ですがテンパイ時の待ちを良くしたり、打点を求めたりする際にテンパイから遠ざかる選択をすることがあります。
ここで1萬を切るとシャンテン数は増えますが断ヤオ、ドラ、平和の可能性が出てきます。
配牌に点数をつける
配牌時にどのくらいの打点で、どのくらいの確率でアガれそうかということを測ります。麻雀は4人がアガリを目指すゲームですので、自分のアガリの確率が低いときに突っ込みすぎると相手に先手を取られ、リーチをされた際にもオリられなくなってしまいます。
配牌時のシャンテン数は確率の高い順に、3向聴 4向聴 2向聴 5向聴 1向聴 6向聴 となっており、自分が1~3向聴のときはまっすぐアガリを目指し、5~6向聴のときは守備を意識して打つという考えがあります。
これにドラの枚数や役牌対子を考慮して配牌に点数をつけ、配牌時点でどのくらい頑張るか戦略を立てます。
向聴数(シャンテン数)の表現
本記事ではシャンテン数を減らす・シャンテン数を増やすと表現していますが、
表現として
- シャンテンを進める・シャンテン数が上がる(テンパイに近づく)
- シャンテンを戻す・シャンテン数が下がる(テンパイから遠ざかる)
というものもあります。
打ちながら数えるのは難しい?
どこが面子になりそうかなど、対子・塔子・面子は意識しながら打っている方が大半かと思います。数え方さえ知ってしまえばすぐ実戦でも試せる事柄なので、ぜひシャンテン数を意識してみてください!