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ルーターを使ったガラス彫刻の作り方【下絵の準備】

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ガラス彫刻では図案を実際に彫る前に、下絵としてガラスの裏側に貼り付け、油性ペンでガラスに転写することができます。

この記事では元の絵やイラストから下絵を作成する方法、下絵をガラスに転写する方法を解説します!

ルーターを使ったガラス彫刻の手順

  1. 道具と素材を用意する
  2. 下絵を用意する
  3. ペンで下絵をガラスに書き写す(※省略可)
  4. ルーターでガラスを彫る

今回、2. と 3. の部分についてお伝えします。

下絵の用意

元の図案を書き写せる形に加工

重要なのは全体の大きさと縦横比率

彫るものに合わせて元絵のサイズを変えます。

板ガラスを彫る際は彫る場所にサイズをぴったり合わせた紙をあてます。元絵を反転させた紙を下絵にすると、彫らなかったツルツルの面を作品の「表」とすることができます。

円柱状のコップなどを彫る際は、横幅を90%ほどに縮める(全体を細くする)と油性ペンで書き写したときに元絵に近くなります。

コップなどでは真横から見たときに両端が歪んで見えます。歪めたくなければコップの全周360°のうち90°以内に下絵が収まるようにしましょう。

もし画像の大きさを変えるソフトを持ってなければ、ペイントやGIMP、FireAlpacaがおすすめです。(すべて無料)

私はよく使うコップの大きさでキャンバスを作って印刷しています。

緑の書道用下敷きの上のガラス彫刻
端の方は歪んで(圧縮されて)見える

元の図案は何でもいい(難易度は違う)

彫る際は濃淡がなく線がはっきりしているイラストやロゴマークが難易度低めです。

元絵に濃淡・グラデーションが多いと油性ペンでの書き写しができない箇所が増えるので、大枠のみ書き写してあとは元絵を見ながら作業する形になります。

写真なども下絵として機能させることができますが、緻密な部分があると油性ペンでグラスに図案を写すのは難しくなります。

(油性ペンの太さで緻密な部分が潰れる)

モノクロにしてみる

濃淡をつけるにしても、基本的に白黒の濃さが分かれば彫りやすいと思います。

下絵として必須ではありませんが画像の加工ついでに一枚印刷しておくとよいでしょう。

下絵を書き写す

彫る面の裏面に下絵を密着させる

下絵を油性ペンでグラスに写す

ティッシュやセロハンテープで密着させる

ガラスの表面に下絵を正確に反映させるには、ガラス裏面と下絵とが全面で密着している必要があります。

コップの場合、端をセロハンテープで止めてティッシュなどを詰めれば簡単にできます。板ガラスはシワが寄らないように固定してください。

油性ペンでガラス表面に書き写す

コップ表面の油を落とす

消毒用エタノールを染み込ませた布などで、ガラス表面の油を落としてください。ガラスに油性ペンが乗りやすくなります。以降、綿の手袋などをはめると表面を汚さずにすみます。

書き損じの際は消毒用エタノールで油性ペンを拭き取ってください。ガラス表面の油性ペンは簡単に落ちます。

個人的にはベビー用の綿棒に染み込ませて消すのが小回りがきいておすすめです。

書く位置を正面から見る、一定の位置を書く

ガラスに厚みがあるため、正面から見ないと下絵が歪んで見えます。

そして先述の通りグラスの端は歪んで見えているため、ここを油性ペンで書き写しても意味がありません。

下絵を写す際は、ガラスを正面から(面と向かって)見て、その見ている部分の中心付近を書き写すようにしましょう。

姿勢を崩さずガラスを動かして、また正面から見て中心部分を書いて…というように書き広げていけば下絵を書き写しきることができるはずです。

 

終わりに

綺麗な絵が彫りたい!

ガラス彫刻において「下絵を油性ペンで完璧に書き写す」ことは重要ではありません。下絵は裏に当てるだけのひとも多くいますし、油性ペンより細い線が出てくるとそうせざるを得ない部分もあります。

実際ガラス表面に残る「完成形」が作品につながるのであって、下絵はそれを支えるものです。やり直しがきく分、無限に時間をかけられるので、地獄を見ないようにしましょう。

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