こんにちは!やっせいです。
この記事はガラス彫刻に使うルーター、ミニルーターを選ぶポイントを解説したものです。
そもそもルーターを使ったガラス彫刻にはどんな道具が必要なのか、別の記事でまとめていますので合わせて参考にしてください!
ガラス彫刻に使うルーター
おすすめ検索ワードは「ミニルーター」
ガラス彫刻に使うルーターは「ミニルーター」で検索するとよくでてきます。
他にハンディルーター、ホビールーター、ペンルーター、リューターといった呼称があります。
ルーターを使ったガラス彫刻(ガラスエングレービング)では、ペン型のミニルーターでペン先にあたるダイヤモンドビットを回転させ、ガラス表面を撫でることで模様を描きます。
穴空けや切削切断といった、ミニルーターを使う他の加工に比べ、トルクや高い回転数を必要としません。
お安く販売されているミニルーターでも、正しく扱えば綺麗な仕上がりになります。
初めての方は気軽に手に入れて、まず彫ってみましょう!
ミニルーターを選ぶポイント
本記事で解説するポイント一覧
- 値段
- 回転数
- 使用できるビットの軸径
- 定格使用時間
- 電源式 充電式
- 重さと持ち心地
値段
特に初めてミニルーターを買う方向けのポイントです。
ダイソーのミニルーターは660円で購入できます(毎分12000回転固定)。
1500円~2000円くらいのミニルーターから変速機能がつきはじめ、
2500円~4000円くらいの価格帯がバリエーション豊かです。
(2019年12月31日時点)
トルクと回転数があまり要らない作業なので、何でも切断できます!みたいな性能は要りません。
初めての方は、まずお手頃なものを1台購入して、実際ガラスに彫刻してみるのがおすすめです!
これ以上の価格のものも「軸のブレが少ない」「変速機能が優秀」「振動が手にこない」などいろいろな理由でよく使われています。
回転数
毎分〇〇回転のことを rpm(rotations per minute)とか min-1(回/分)と表記します。
おすすめ回転数は毎分5000回転前後
毎分5000回転前後で作業できるものがおすすめです。
回転数が高いほど深くはっきりと彫れます。低い回転数で彫ると浅くぼんやりと彫ることができ、淡い色を表現することができます。
ガラスエングレービングではミニルーター(ビット)の回転数、手を動かす速さ、同じ面を彫る回数などで濃淡を出します。
濃淡の出し方について詳細は別の記事にまとめます。
無段変速機能付きがおすすめ
ミニルーターには回転速度が一定のもの、段階的に変速できるもの、無段階に変速できるものがあります。
おすすめは無段階に変速できるもの(無段変速機能付き)です。
ガラスに軽ーく触れるにも限界があるので、薄く彫るときは触れ具合は一定にして回転速度を遅くしましょう。
「彫り具合」「彫り加減」といった部分がミニルーター側でもコントロールできると、表現の幅も広がります。
私の回転数の使い分け(参考程度に)
私は現在毎分3000回転~11000回転(無段変速)のミニルーターを使用しています。
濃淡やグラデーションを表現する際は、およそ毎分3000回転~5000回転で、速く手を動かし、浅く何度も重ねるように彫ります。
線のみや、白黒二値のイラストなどは毎分10000回転以上を使います。手はゆっくりで深くはっきりと白になるように彫ります。
※表現したいものによって多少異なります。
場面場面で幅広く速度を選択できるというのが無段変速をおすすめする理由です。
使用できるビットの軸径
ビットをミニルーターに取り付ける部分をチャックといい、三つ爪チャックやコレットチャックなどの種類があります。
基本的にガラス彫刻で使うダイヤモンドビットは軸径が2.34mm、2.35mmのものをおすすめします(入手しやすい)。
これが使用できるミニルーター(チャック)は「チャック径」または「コレット径」が
2.34mm 2.35mm 2.3mm 2.4mm のいずれかに対応しているものです。
チャックによっては「把握範囲 0.8~3.2mm」というような表記があります。
この場合軸径0.8mm~3.2mmまでのビットが使えます。
元々3/32インチ(2.38125mm)が基になっていることもあり、通販サイトによって数字の表記が違ったりと少し複雑です。
※購入の際は使用するチャックが標準付属かどうか確認してください。
定格使用時間
「定格使用時間15分」となっている場合、「連続使用は15分までで、その後は使用した時間以上の休止時間が必要」ということです。
電動工具一般についてや厳密な定義は違うかもしれませんが、通販サイトなどの商品説明ではこのような意味で用いられています。
おすすめは「定格使用時間15分」
おすすめは「定格使用時間15分」のものです。
大が小を兼ねる項目なので長ければ長いほど良いのですが、15分もあれば十分だろうという感じです。
ガラス彫刻は、かなり神経を使う作業なので15分に1回くらい休んだほうがいいです(人間が)。
広い面積を彫るから連続使用したい!という方は2台ミニルーターを用意して交互に使ってください。
性能を求めてミニルーターを新調すると自然と2台持ちになります。
(とりあえず1台目にダイソーのミニルーターを買っても損はしないと私が言う理由です。)
作業のスケジュール感覚に関わる部分なので見るべきポイントですが、固執するところではありません。
電源式 充電式
コンセントにコードを繋いだまま作業するか、充電してコード無しで作業するかというポイントです。
作業場にしたい場所にコンセントがあるかどうかで選んでください。
ガラスのコップや写真立てなどのサイズでは、コードの有無は気になったことがないです。
もっと大きな、卓上で動かせない大きさの板ガラスでは気になるかもしれません。
使用感でいえば重さや持ち心地のほうが重要です。
重さ 持ち心地
重さ
重さは重すぎるとよくないです。
体力がどうこうというよりも手や指が不要に力むと先端がブレるということです。
本体重量は各製品ページに記載があると思うので、参考にしてください。
彫る素材によっては手を土台に置いて作業するので、持ち上げた手がプルプルするような事態を避けられます。
(その場合細かい部分、すごく狭い面積を彫る際は手の側に多少重さが残っている方が安定しているように感じています。)
持ち心地
持ち心地は持つ部分の太さと重心の位置で概ね決まります。
重心の位置は似たりよったりなので、持つ部分の大体の太さを見て決めましょう。
重さや持ち心地に関しては基準となる感覚がないとよくわからないので、全く初めてミニルーターを買う方は回転数や値段など他の要素で決めましょう。
最後に
まず1台目を!
初めての方はまず1台持っていればガラス彫刻ができるようになります!
2台目以降の購入は、やりたいことによって「これ1台持っていれば無断変速を使ってガラス彫刻ができる」とかそんな選び方になりそうですね。